井上智洋「AIは数学のかたまりであり、人類史上今ほど数学がお金になる時代はない」

理系語録

by井上 智洋(駒沢大学 准教授)

これまで製造業が機械化により自動化されてきた。今後はサービス業もITとAIにより自動化が進む。そうすると労働者が財やサービスを提供すること自体はさほど付加価値を生まなくなり、マーケティングやブランディング、研究開発、ビジネスモデルの構築こそが高い付加価値を生む。

つまり知的労働の価値が一層高まり、「頭脳資本主義」が進展する。これは松田卓也・神戸大名誉教授の言葉で、労働者の頭数でなく、その知性のレベルが企業の収益や一国の国内総生産(GDP)を決定づけるような経済を意味する。(中略)

その兆候は世界的な頭脳獲得競争という形で既に表れている。AIは数学のかたまりであり、人類史上今ほど数学がお金になる時代はない。米国ではAI分野で博士号を取得した学生は時に数千万円もの年収の職に就ける。プロジェクトリーダーとなれば数十億円という大リーグ投手並みの報酬を得られることもある。

「アルファ碁」という囲碁のAIを開発した英ディープマインドは、14年にグーグルに5億ドル以上で買収された。当時の同社は社員が50人ほどしかおらず、工場や資産もほとんど有していなかった。創業者デミス・ハサビス氏をはじめとする社員の頭脳が5億ドル以上の価値を持ったのだ。

Reference:人口減少社会の未来図(下)頭脳資本主義、数より質重要

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”You are the light of the world. Shine, and darkness will disappear(あなたは世界の光だ。輝け。そうすれば闇は消える)

ー Paulo Coelho(パウロ・コエーリョ)”
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