はじめに
”途中で諦めなければ、人は何でも成し遂げられる”
”大切なのは、やりたいことよりできること”
など、”古今東西の名言や格言を通して、キャリアを支援する”がコンセプトの語録ドットコム。
人生を成功に導くヒントになる古今東西の名言や格言を、「好きなこと」や「得意なこと」など、成功するために必要な8つの要素に分けて紹介しています。
8つの要素というのは、自分が好きなことをやりたいと思う『自己承認』、他者に認められたいと思う『他者承認』、自分ならできると思う『自己効力感』、実現させたいことである『目的』、目的を実現させるために行う『行動』の5つの主要素と、自分が正しいと信じている『信念』、先天的資質や能力、性別などの『個人的要因』、自分を取り巻く状況である『環境的要因』のこと。
2015年から運営を開始し、これまで集めた名言や格言は、未公開のものを含めると、1000以上。
名言や格言の研究を通して、成功の背景には8つの要素が関係しているという結論に至りました。
とはいえ、これらの要素が本当に成功に必要なのか疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
そのため、まずは8つの要素に分けることができる理由を説明し、その後、モデルを用いた天職に就くためのヒントをご紹介します。
成功法則のモデル化
“人間の行動は、自己の目的を達成させるための手段である”
こう仮定すると、人間には、目的が達成されることを期待する「結果期待」と、そのための行動がとれるはずだと期待する「自己効力感」の2つの機能が備わっていることになります。
つまり、図のように、「結果期待」と「目的」、「自己効力感」と「行動」は連動していることになります。
また、人間は生物としてこの世に存在している以上、自己の存在を否定されることが、最大の不幸だと考えることができます。
そうすると、自己の存在が肯定されることが行動の目的になるため、「結果期待」は、「自分という存在を肯定してもらいたい欲求」と言い換えることができます。
つまり、世の中にあるあらゆる欲求は、自分のことを自分で認めたい「自己承認」の欲求と、自分のことを他者から認めてもらいたい「他者承認」の欲求に集約されるということです。
ただ、「目的」と「行動」は実際に見ることはできますが、「結果期待」と「自己効力感」は個人の中にある概念なので見ることができません。
しかし、価値観や考え方などの「信念」と、先天的資質や能力、性別などの「個人的要因」を、「結果期待」と「自己効力感」がそれぞれ具現化したものと考えることはできます。
例えば、「男は女を守るもの」という「信念」を持っている男性にとって、自分の存在価値は女性を守ることにあるわけです。
そんな男性が、仮に女性を守れなかったとしたら、自分の存在は否定されることになります。
つまり、「信念」は「結果期待」と同意だということになります。
同様に、守りたいと思っていても、身体がなければ行動することはできません。そのため、「個人的要因」は「自己効力感」と同意であると考えることができます。
このことから、「信念」と「個人的要因」を通して、個人は、社会(「環境的要因」)と繋っていることがわかります。
以上が、名言や格言を8つの要素に分けている理由です。
加えて、成功に関する名言や格言の多くは、8つの要素と関係があることも分かっています。
これらのことから、8つの要素には、成功するためのヒントが隠されていると考えられます。
なお、今後は、上記モデルを、Tモデルと呼ぶことにします。
これは、人間の心理モデルに、目的論的(Teleological)な考え方を取り入れているためです。
次に、「天職の探し方」を例に、8つの要素について、より具体的に説明します。
天職の探し方
突然ですが、皆さんは、なぜ働くと思いますか?
「お金のため」「夢のため」「生活のため」「家族のため」など様々な意見があると思います。
ただ、大抵のことはマズローの欲求5段階説に該当します。
マズローの欲求5段階説とは、食欲や性欲など、人間の本能的な欲求である「生理的欲求」、安全・安心な暮らしがしたい欲求である「安全欲求」、集団に属したい欲求である「社会的欲求」、他者から認められたい欲求である「尊厳欲求」、自分で自分を認めたい「自己実現の欲求」に区分されます。
先ほど、働く理由として、「お金のため」「夢のため」「生活のため」「家族のため」を挙げましたが、これらの理由はマズローの欲求のいずれかに分類されます。
そう考えると、「働く」ことは「欲求」を満たす手段の1つと考えることができます。
次に、マズローの欲求を構成している5つの要素を、3つに分けてみます。
1つめは、「生理的欲求」と「安全欲求」です。
これらは、本能的な欲求、安全・安心な暮らしがしたいという欲求なので、衣食住と考えることができます。では、衣食住を得るためには必要なものは何でしょうか?
それはお金です。お金は自分ができることの対価として得られるものです。
そのため、「働くこと」と「自分ができること」は、関係がありそうだということが分かります。
2つめは、「社会的欲求」と「尊厳欲求」です。
これらは、他者から認められたい、集団に属したいという他者に関する欲求ですが、他者に認められるためには必要なことがあります。
それは、他者の価値観(他者が何に価値を置いているのか)を知ることです。つまり、他者が評価していること(して欲しいと思っていること)を知ることです。
そのように考えると、「働くこと」と「他者に認められること」、言い換えると、「働くこと」と「他者のために自分がやるべきこと」は、関係がありそうだということが分かります。
3つめは、「自己実現の欲求」です。
これは、自分で自分を認めたいという欲求です。この段階になると、もはや他者の評価は関係なくなります。
つまり、自己実現で必要なのは、自分がやりたいことになります。そのように考えると、「働くこと」と「自分のやりたいこと」は、関係がありそうだということが分かります。
以上の結果から、「働くこと」と、自分がやりたいこと(Will)、自分ができること(Can)、自分がやるべきこと(Must)は、関係がありそうだということがわかりました。
これを図にしたものが下図になります。
この図から分かることは、Will、Can、Mustの3つが重なる部分(D)が理想の仕事(天職)であり、3つが重なる部分を探すことが就職活動や転職活動の目的になるということです。
ただ、3つが重なる部分をいきなり見つけることは難しいと思います。
そのため、まずは「楽しかったこと(A:興味と能力が重なっている部分)」「やりがいを感じたこと(B:興味と価値観が重なっている部分)」「他者から認められたこと(C:能力と価値観が重なっている部分)」を振り返ることから始めると良いことがわかります。
なぜなら、A、B、Cは、いずれもDを内包しているため、その中にきっと天職に繋がるヒントがあるはずだからです。
以上を、Tモデルで考えてみると、Willとは自分がやりたいこと、Mustとは誰かのためにすべきこと、Canとは自分ができそうなことなので、これがTモデルでいうところの、自己承認、他者承認、自己効力感になります。
加えて、このWill「〜したい」、Must「〜すべき」、Can「〜できそう」は、行動の原動力になります。
この原動力が、最も発揮できる職業(4.目的)を探す(5.行動)ことが、就職活動や転職活動になるわけです。
また、就職活動や転職活動には、自分の長所や短所、学歴・資格・スキルなどの「個人的要因」、自分が置かれている状況である「環境的要因」、自分の考え方や判断軸である「信念」も大きく関係しています。
このように、就職活動や転職活動には8つの要素が関わっているため、ESや面接などの選考で、8つの要素に関する質問をされるわけです。
志望動機と自己PRを聞かれる理由
8つの要素に関する質問とは、「志望動機」と「自己PR」のことです。
志望動機を一言でいうと、企業と職種を志望している理由を説明すること。
志望動機では、「なぜこの企業や職種を志望しているのか」という説明が求められますが、志望動機を聞くことで、「何がしたくて、何をするべきで、何ができそうか」という、「好きなこと(自己承認)、やるべきだと感じていること(他者承認)、そして、どんなことに自信があるのか(自己効力感)」を確認しているのです。
一方、自己PRは、自分が志望している職種で必要な能力を持っていることを証明すること。
これまで自分が行ってきたことだけを話しても、あなたの人柄やポテンシャルは伝わりません。
大切なのは、なぜそのように行動したのかという「行動理由」と、「目標をやり遂げた経験」を話すこと。
行動理由があれば、経験に学ぶことができます。たとえ失敗したとしても、原因がわかるからです。
原因がわかれば、修正しながら、自分の立てた目標へと近づいていけます。
つまり、行動に理由があれば、成長しやすく、困難なことがあっても乗り越えていけると判断できるわけです。
そのため、自己PRでは、「これまで頑張ってきたこと(目的)、なぜそれをやったのか(行動)、大変だったことをどのように乗り越えたのか(スキルや得意なことなど個人的要因、力を発揮できた状況など環境的要因)、そこから何を学んだのか(信念)」が確認されます。
つまり、天職の探し方には8つの要素が関わっているため、8つの要素を確認すれば、あなたの人柄やポテンシャルを知ることができるのです。
以上が、Tモデルについての説明になります。
次は、このTモデルを用いた天職を見つけるポイントについて説明します。
天職を見つけるポイント
人生の成功とは何でしょうか。
成功の定義は、人それぞれ、成功に至るまでのルートも人それぞれだと思います。ただ、1つだけ成功者に共通していることがあります。
それは、“成功した”ことです。たとえ失敗しても、成功するまで続けたことです。
では、成功するために重要なことは何か。
それは、自分にとっての成功が何で、そのために何をすべきかを知ること。
つまり、目的と行動です。
成功を、「自分の達成したいことを成し遂げること」と定義すると、成功するためには、自分が達成したいこと(目的)と、成し遂げること(行動)が必要になります。
目的を見つけるポイントは、天職の探し方で説明した、自分がやりたいこと(Will)、自分がやるべきこと(Must)、自分ができること(Can)。
楽しいこと、やりがいを感じること、認められることに当てはまることを仕事に選ぶと上手くいきやすくなるのでしたね。
仕事を自分が達成したいことを実現する手段と考えると、”楽しい”、”やりがいを感じる”、”認められる”ことの中に目的はある、ということになります。
達成したいこと(目的)が見つかれば、次は、成し遂げること(行動)。
行動する上でポイントになるのは、大事MANブラザーズバンド「それが大事」の歌詞にある、“投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと”というフレーズです。
もし、投げ出してしまったら、逃げ出してしまったら、自分ができると思わなかったら…。
恐らく成し遂げることは不可能でしょう。
投げ出さない、逃げ出さない、信じ抜くコツは、自分が楽しいと思えること、人の役に立つこと、自信があることをすることです。
投げ出さないコツ
それは、楽しいことをすることです。人間、楽しいことでないと続けられません。目的達成に向けて、努力していると思わない、達成までの過程を楽しめるなど、自分が楽しいと思えることは案外続けられます。
逃げ出さないコツ
それは、人の役に立つことをすることです。責任感と言い換えることもできると思います。自分のためではなく、人のためにすることは、案外逃げ出さないものです。
信じ抜くコツ
それは、自信があることをすることです。自信がなく、目的達成をイメージできないことは決して実現できません。
興味があること、人の役に立つこと、自信があること。
この3つは行動の原動力になりますが、目的でご紹介した3要素でもあります。
つまり、「興味があること(自己承認)」「人の役に立つこと(他者承認)」「自信があること(自己効力感)」の重なっている部分が大きければ大きいほど、目的を見つけやすくなるだけでなく、やる気の持続や困難なことがあっても乗り越えることができるということです。
失敗から立ち直る方法
一方、成功までの過程には、失敗がつきもの。
人の悩みは、大きく3つのカテゴリーに分けられます。「自己」「人間関係」、そして、「仕事・お金」です。
例えば、「自己」に関する悩みとは、自分の能力や健康など自分自身のこと、「人間関係」に関する悩みとは、交友関係のこと、「仕事・お金」に関する悩みとは、業務内容や給与のこと。
では、なぜ3つに分類されるのか。その理由は、Tモデルの「自己承認」「他者承認」「自己効力感」を考えれば明らかです。
「自己承認」とは、自分が好きなことをやりたいと思うこと、「他者承認」とは、他者に認められたいと思うこと、「自己効力感」とは、自分ならできると思うこと、でした。
言い換えると、「自己承認」は自分のこと、「他者承認」は自分と他者のこと、「自己効力感」は自分が他者の役に立てること、と考えることができます。
つまり、「自己承認」は自己、「他者承認」は人間関係、「自己効力感」に関しては、他者の役に立つことが仕事であり、仕事の対価が給与になるので、「仕事・お金」と捉えることができるわけです。
Tモデルで考えると、悩みは、「目的(理想)」と「行動(現実)」との差(ギャップ)から生じることがわかります。ギャップをなくすための行動をして、思いどおりにいかなかった時に人は悩むのです。
失敗した時に大切なのは、一刻も早く立ち直り、行動すること。
大抵の場合、失敗の原因は8つの要素に関することです。
これらを見直すことで、失敗から立ち直ることができます。
(1) 自己承認
自己承認とは、自分が好きなことをやりたいと思うこと。自分に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
自分に拘りすぎなら拘りすぎないこと(自分のことばかり考えない、他者のために行動してみるetc)を、自分に全く拘っていないなら拘ってみること(自分のために行動してみるetc)をお勧めします。
(2)他者承認
他者承認とは、他者に認められたいと思うこと。他者に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
他者に拘りすぎなら拘りすぎないこと(他者と比較しない、他者からの評価を気にしないetc)を、他者に全く拘っていないなら拘ってみること(他者のために行動してみるetc)をお勧めします。
(3)自己効力感
自己効力感とは、自分ならできると思うこと。つまり、自信のことです。自信がありすぎること、あるいは、全くないことが失敗の原因になっているかもしれません。
自信がありすぎるなら過信しないこと(自信過剰にならないこと、根拠のある自信を持つetc)を、自信が全くないなら持つこと(過去の成功体験を振り返るetc)をお勧めします。
(4)目的
目的とは、実現させたいこと。今の目的に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
目的に拘りすぎなら拘りすぎないこと(目的を変更するetc)を、目的に全く拘っていないなら拘ってみること(やりたいことややるべきことを探すetc)をお勧めします。
(5)行動
行動とは、目的を実現させるためのやり方のこと。今の行動に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
行動に拘りすぎなら拘りすぎないこと(やり方を変えてみる、目標の見直しetc)を、行動に全く拘っていないなら拘ってみること(計画を立ててから行動してみる、やり方に拘ってみるetc)をお勧めします。
(6)信念
信念とは、自分の考え方やモノの捉え方のこと。信念に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
信念に拘りすぎなら拘りすぎないこと(常識にとらわれない、失敗をチャンスと思うなど楽観的に考える、プライドを捨てるetc)を、信念に全く拘っていないなら拘ってみること(拘りやプライドを持つetc)をお勧めします。
(7)個人的要因
個人的要因とは、先天的資質や能力のこと。今の能力に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
能力に拘りすぎなら拘りすぎないこと(1つの能力ではなく複数の能力を掛け合わせて希少性を上げてみるetc)を、能力に全く拘っていないなら拘ってみること(勉強を始めてみる、資格の取得etc)をお勧めします。
(8)環境的要因
環境的要因とは、自分を取り巻く状況のこと。今の環境に拘りすぎ、あるいは、全く拘っていないことが失敗の原因になっているかもしれません。
環境に拘りすぎなら拘りすぎないこと(勉強や仕事をする場所を変えてみる、職場環境や人間関係を変えてみるetc)を、環境に全く拘っていないなら拘ってみること(自分の力を発揮できる条件を考えてみるetc)をお勧めします。
上記は、失敗から立ち直る方法としてご紹介しましたが、もちろん成功するための方法として捉えることも可能です。
就活で生じる問題と対策
また、「信念を変えることは難しいが、環境を変えることは難しくない」など、要素ごとに、“見直し”の難易度が異なることも知られています。
例えば、就活や転職活動を続けていると、上手くいかないことも出てくると思います。想定される問題点としては、下記のようなことが考えらます。
- 自己承認に関すること:(例)やりたいことがわからない
- 他者承認に関すること:(例)企業の人物要件に自分を合わせすぎてしまう
- 自己効力感に関すること:(例)自信喪失
- 個人的要因に関すること:(例)学歴フィルター
- 行動に関すること:(例)視野が狭い、受け身、自己分析未済
- 目的に関すること:(例)ES、面接に通らない
- 環境的要因に関すること:(例)研究室事情(実験、コアタイム)、地方在住
- 信念に関すること:(例)思い込み、偏見
このような状態の時は、Tモデルがうまく機能して(回って)いないと考えられます。
“何をやっても上手くいかない” “どんな仕事に向いているかわからない” と感じるのは、あなたの考え方(信念)や目的を実現させる方法(行動)、自分を取り巻く状況(環境的要因)など、いずれかの要素に問題がある可能性があります。
脳の取扱説明書ともいわれる、実践心理学NLP(神経言語プログラミング)では、人間の意識レベルを5つの階層、自己認識(私は〜である)、信念・価値観(私は〜という考え方を大事にしている)、能力(私は〜することができる)、行動(私はいつも〜している)、環境(私は〜に所属している)に分類しています。
それぞれの階層は、互いに影響を与え合い、ある階層での変化がほかの階層への変化を生み出します。
上位2つに位置する自己認識と信念・価値観は、長い時間をかけて構築されてきたものなので、すぐに変えることは難しいのですが、下位3つは比較的変えやすいとされています。
実際、家で勉強に集中できない子供が、図書館や塾で勉強することで、成績が上がったという話はよく聞きますよね。
これは、「環境」を変えたことによって、「行動」が変わり、「能力」が変わった例です。
環境を変えることで、行動や能力、ひいては自己認識や信念・価値観は変えることができるのです。
ウィリアム・ジェームズ「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」
実際、学歴フィルターがあるなら大学院を変えてみる、地方在住なら選考時期だけ首都圏にマンスリーを借りてみるなど、環境を変えることで就活が上手くいった例はたくさんあります。
このように、就活で上手くいかないことがあるなら、何かしら状況を変えてみる必要があります。
とはいえ、現実問題として、環境を変えることが難しいこともあるかもしれません。
そのような場合は、自己認識や信念・価値観を変える努力をしてみましょう。
信念・価値観を柔軟に変えることができれば、行動した結果の受け取り方も変えられるということです。
つまり、信念に柔軟性を持たすことができれば、生き方を、ひいては人生を変えることもできるでしょう。
具体的には、様々な考え方や価値観がある、ということを知ることから始めて下さい。
考え方や価値観を変えることができれば、就活や転職活動にいい影響を与えられると思います。
野村克也「考え方を変えてあげることさえできれば、本来持っている以上の力を引き出してあげることができる」
天職を探すヒントになる8つの言葉
参考までに、就活や転職活動に活かせる著名人の言葉を載せておきます。
いずれかの要素で参考になる言葉が見つかれば、それが今のあなたにとって、必要な考え方になると思います。その言葉を取り入れることができれば、満足のいく就職ができるはずです。
ただ、注意すべきなのは、成功するためには、自分の興味(自己承認)が必須という意見がある一方で、不要だとする意見があるということ。
他にも、成功するためには、環境(環境的要因)を変えた方が良いという意見がある一方で、変えない方が良いという意見もあるなど、要素ごとの発言はバラバラです。
このように、名言や格言の多くは、成功に係る要素が複数あるにも関わらず、特定の要素にだけ注目して発言されていることが多いことです。
これは、人によって要素の初期条件が異なるため、より自分に当てはまったことや有効だったものに焦点を当てて発言しているからと推察できます。
どんな人でも、能力や置かれている環境、考え方は違うため、全く同じ状況からのスタートはありえません。
繰り返しになりますが、成功者の共通点は成功「した」こと。成功するためには、成功するまで行動を続けることです。
何が正解で、何が不正解ということではなく、自分に合った言葉を見つけて、行動することが大切です。
これを踏まえた上で、自分に合う言葉を探してみてください。
自己承認に関する言葉:森岡毅(刀 代表取締役CEO)
”天職は、好きを“動詞”で書き出すことで見つかる”
他者承認に関する言葉:坪田信貴(坪田塾 塾長)
“仕事選びの3つの条件は、笑える、 儲かる、社会貢献になる”
自己効力感に関する言葉:BoA(歌手)
“自分と誰かを比較して、無意識的にでも優劣を感じてしまうことが、自信をなくす始まりだと思ってます”
個人的要因に関する言葉:藤原和博(教育改革実践家)
“複数のキャリアを極め、それらをかけ合わせることで、100万人に1人の存在になれる”
行動に関する言葉:GACKT(シンガーソングライター)
“自分の中のブレない美学に照らし合わせれば、自ずと何を選べばいいかが見えてくる”
目的に関する言葉:孫正義(ソフトバンクグループ創業者)
“志高く”
環境的要因に関する言葉:林修(東進ハイスクール 現代文講師)
“たいした努力をしなくても勝てる場所で、誰よりも努力しなさい。ここなら勝てるって場所を1つ見つける。そうすることで、人生が一気に開ける”
信念に関する言葉:きゃりーぱみゅぱみゅ(歌手)
“自分と違う意見があっても、見方を変えたら素敵に見えることもある”
おわりに
本記事では、成功法則をモデル化した「Tモデル」をもとに、天職の探し方について説明してきました。
天職探しにおいては、様々な要素が関わっていますが、特に重要なのは「行動」だと思います。
ただ、行動に移せても、正しい方向に進んでいるか不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、一流と言われている人でも、同じような悩みを抱えているのです。
成功したいのなら、行動してください。そして、小さな成功体験を増やしてください。
小さな成功体験を繰り返せば、次の行動の源(自己効力感のストック)になりますし、大きな成功に繋がると思います。