(問題)りんごとみかんをあわせて10個買いました。りんごは60円、みかんは40円で、合計金額は460円でした。りんごとみかんをそれぞれ何個買ったか。
りんごをx個、みかんをy個買ったとすると、買った数は全部で10個だから、x+y=10
60円のりんごをx個、40円のみかんをy個買うと460円になるから、60x+40y=460 よって解くべき連立方程式は下のようになる。
x+y=10 ‥(1)
60x+40y=460 ‥(2)
(加減法による解法)
(1)の両辺を60倍した式(1)’から(2)式を引いて、
60x+60y=600 ‥(1)’
60x+40y=460 ‥(2)
20y=140
よって、y=7
これを(1)に代入してx+7=10 よって x=3
以上より、りんごは3個、みかんは7個となる。
(代入法による解法)
(1)によりy=10-x
これを(2)に代入して 60x+40(10-x)=460
これを整理して20x=60 よって x=3
これを(1)に代入して、3+y=10 よって y=7となる。
Reference:数学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール127
<解説>
ビジネスでよく見かけるのは、下記のような問題です。
(問題)年賀状の印刷を発注したい。A店では初期費用が1000円ですむが、1枚あたり200円かかる。B店では初期費用に2000円かかるが、1枚あたり150円ですむ。どちらに発注しても損をしない枚数は何枚か。また、その際の費用はいくらか。
印刷枚数をx枚、総費用をy円とすると、A店、B店の枚数と総費用の関係は、下記になります。
y=200x+1000
y=150x+2000
上式を解くと、
x=20
y=5000
になり、印刷枚数を20枚にすれば、A店、B店どちらに発注しても同じ費用(5000円)になることがわかります。なお、印刷枚数が20枚未満であればA店、21枚以上であればB店の方がお得になることもわかります。
このように、ビジネスでも「連立方程式」の考え方が使われていることがお分かり頂けたと思います。
「数学って必要?」とは
「数学って必要?」では、数学が社会に出て役に立つのか、また役に立つのであれば、どのような場面で役に立っているのか、ということを解説しています。「数学って必要だったんだ」と少しでも感じて頂ければ幸いです。